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【皮膚科医監修】日焼け止めの正しい塗り方と量を解説!未来の肌を守る紫外線対策

【皮膚科医監修】日焼け止めの正しい塗り方と量を解説!未来の肌を守る紫外線対策

こんにちは。
身原皮ふ科形成外科クリニック院長の身原京美です。

「毎日きちんと日焼け止めを塗っているのに、シミやくすみが増えてしまう…」
そんなお悩みはありませんか?

実は、日焼け止めは“塗り方”と“使用量”がとても大切です。
今回は、皮膚科専門医の立場から正しい日焼け止めの使い方を分かりやすくお話します。


柴外線は肌老化の最大の原因

紫外線は肌にとって「光老化」を引き起こす大きな要因です。

紫外線の影響

  • シミ・そばかす
  • しわ・たるみ
  • 乾燥
  • 皮膚がんのリスク

紫外線の約80%は曇りの日も透過します。
毎日こまめに対策することが、美肌を保つ一番の近道です。


日焼け止めの「正しい量」とは?

実際に患者さんから「どのくらいの量を塗ればいいですか?」とよく質問をいただきます。

正しい目安

  • クリームタイプ:パール粒2個分
  • 液状タイプ:1円玉2枚分

これを顔全体に1回塗ったあと、もう一度同じ量を重ね塗りします。
(合計で2倍の厚みが必要です)


正しい塗り方3ステップ

① 5点置き

額・鼻・両頬・あごに分けてのせます。

② ムラなく伸ばす

顔全体にやさしく広げ、髪の生え際やフェイスラインも忘れずに。

③ 重ね塗り

同じ量をもう一度重ね、厚みを確保しましょう。


塗り直しも大事

汗やマスク、摩擦で落ちるので、2〜3時間おきに塗り直すことが推奨されています。

おすすめの塗り直し方法

  • クッションファンデやパウダーで軽く整える
  • 上から薄く日焼け止めを重ねる

「朝だけで大丈夫」と思いがちですが、塗り直しが紫外線対策には不可欠です。


紫外線対策は「組み合わせ」がカギ

日焼け止めだけでなく、物理的な対策も組み合わせましょう。

  • 帽子(つばの広いものが理想)
  • 日傘(UVカット加工)
  • 長袖の薄手シャツ
  • サングラス
  • 手袋

これらを一緒に使うことで、肌老化を大幅に防ぐことができます。


まとめ

ポイント内容
使用量パール粒2個分 or 1円玉2枚分×2回
塗り方5点置き→ムラなく伸ばす
塗り直し2〜3時間ごと
組み合わせ対策帽子・日傘・長袖・サングラス

紫外線対策は「毎日が基本」です。

未来の肌を守るために、正しい日焼け止めの使い方を習慣にしましょう。


日焼けどめのSPF、PA値とは?

「SPF(Sun Protection Factor)」は、紫外線B波(UVB)による日焼け(サンバーン)を防ぐ効果の目安を示す数値です。
この値が高いほど、UVBを防ぐ力が強いことを意味します。

例:SPF30の日焼け止め
→ 何も塗らない場合に比べて、約30倍長い時間、日焼けを防げるという意味です。

✅ SPF値の数字はどう選べばいいの?

日常生活からレジャーまで、シーンに合わせて選ぶのがポイントです。

使用シーン推奨されるSPF値の目安
通勤・買い物などの日常生活SPF15〜30
屋外での軽い運動や散歩SPF30前後
海・山・長時間の屋外活動SPF50以上(PA+++以上も推奨)

☀️ 数値が高いほど効果は強いですが、肌への負担も増える可能性があるため、使い分けが重要です。

SPFとPAの違いにも注目!

SPFは「UVB(主に日焼け)」に対する防御力ですが、
PAは「UVA(主にしわやたるみの原因)」に対する防御力です。

  • PA+〜++++(4段階)
    →「+」の数が多いほど、UVAに対する防御効果が高いとされます。

皮膚科専門医に相談を

「自分に合う日焼け止めが分からない」「敏感肌で使えない」といったお悩みも多いです。

当院では、肌質に合わせたスキンケアや日焼け止めの選び方をアドバイスしております。

お気軽にご相談ください。


参考情報・出典

環境省紫外線環境保健マニュアル 900410650.pdf

日焼け – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

身原 京美

執筆者

身原 京美

院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック

当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。

皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。

皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。

取得資格

日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞