低温やけどに注意!


― 心地よい温度でも起こる危険なやけど|学校保健ニュース監修医が解説 ―
学校保険ニュースで低温やけど記事を監修しました!
低温やけどは、熱くない温度でも長時間触れ続けることで起こる、実はとても危険なやけどです。
見た目は軽くても、皮膚の深いところまで傷ついていることが多く、治療が長引きやすいという特徴があります。


この度、中学高校で教育目的に使用される学校保健ニュースの監修をいたしました!
低温やけどとは?
低温やけど(低温熱傷)とは、約40〜60℃程度の比較的低い温度に皮膚が長時間さらされることで起こるやけどです。
通常のやけどのように
「熱い → すぐ離す → 強い痛み」
という反応が起こりにくいため、
- 気づいた時には悪化している
- 見た目より深い傷になっている
というケースが少なくありません。
冬に多い低温やけどの原因
広島市でも冬になると、以下の原因による低温やけどで受診される方が増えます。
よくある原因
- ホットカーペット
- 電気毛布
- 湯たんぽ
- 使い捨てカイロ
- 暖房器具に体を密着させた状態
- 充電中のスマートフォンを体に触れたまま使用
特に近年多いのが、スマートフォンによる低温やけどです。
充電しながら使用すると表面温度が約50℃まで上昇することがあり、
布団の中や枕元で長時間使用すると低温やけどの原因になります。


低温やけどが怖い理由
① 痛みが少なく気づきにくい
じんわり温かいため、危険に気づきにくいのが最大の問題です。
② 見た目より深い損傷
赤みや水ぶくれ程度に見えても、
実際には真皮の深い部分まで傷ついていることが多いとされています。
③ 傷あとが残りやすい
治るまでに時間がかかり、
色素沈着や瘢痕(きずあと)が残るリスクがあります。


低温やけどの応急手当
「もしかして低温やけど?」と思ったら、以下を行ってください。
正しい初期対応
- すぐに流水で20分程度冷やす
- 水ぶくれがあっても 破らない
- 清潔なガーゼで覆い、早めに皮膚科を受診する
※水ぶくれが破れると感染のリスクが高くなります。
低温やけどを防ぐために
日常生活での注意点
- 暖房器具を体に直接当てない
- 湯たんぽは就寝前に布団を温め、寝るときは外に出す
- カイロは必ず衣類の上から使用する
- 同じ部位を長時間温め続けない
- スマートフォンの充電中使用は控える
「心地よい温度=安全」ではありません。
皮膚科医からのメッセージ
低温やけどは、冬に非常に多いにもかかわらず、軽く考えられがちな皮膚トラブルです。
特に高齢の方やお子さまは気づきにくいため、周囲の方の注意も重要です。
- 赤みが数日続く
- 水ぶくれができた
- なかなか治らない
このような場合は、自己判断せず、早めに皮膚科へご相談ください。
広島市で低温やけどの診察をご希望の方へ
当院では、低温やけどを含む各種やけどの診察・治療を行っています。
長崎病院での15年以上の診療経験を活かし、やけどをされた状況や症状から深さを的確に評価し、傷あとをできるだけ残さない治療を心がけています。また、傷あとが残ると予測される場合でも、今後起こりうることを丁寧にご説明しております。


執筆者
身原 京美
院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック
当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。
皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。
皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。
取得資格
日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞
