【皮膚科医が解説】「塗り薬」の種類と選び方|軟膏・クリーム・ローションの違いとは?
今回は、皮膚科でよく使われる「塗り薬」について、わかりやすく解説します。
「軟膏」「クリーム」「ローション」など、塗り薬にはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴を知ることで、自分に合ったものを選びやすくなります。
1. 軟膏:乾燥肌や荒れた肌に最適な救世主
- 特徴:ほぼ油でできており、皮膚をしっかり保護します。乾燥がひどい部分や荒れたお肌に特におすすめ!
- デメリット:べたつきが強いため、広範囲に塗る際には少し使いにくいことも。
2. クリーム:使いやすさ抜群!2つのタイプを知ろう
クリームは、大きく分けて「油中水型」と「水中油型」の2種類があります。
油中水型(油多め)
- 例:ヒルドイドソフト、ネリゾナユニバーサルクリーム
- 特徴:保湿力が高く、軟膏ほどべたつかないため、使いやすいのが魅力です。
水中油型(水多め)
- 例:ヒルドイドクリーム
- 特徴:さっぱりした塗り心地で、べたつきが苦手な方にもおすすめ!
3. ローション:広範囲に塗りやすい液体タイプ
- 特徴:さらに水分が多く、液体状で広範囲にスルッと塗れるのがポイント!べたつき感が少ないため、顔や全身にも使いやすいです。
- 例:ヒルドイドローション
4. フォームタイプ:新感覚の使い心地!
- 特徴:油分を含まないタイプはさらさらした使用感。一方、油分を含むものは保湿力がありつつ、少しべたつくこともあります。
- 例:ヒルドイドフォーム(※油分なしのさらさらタイプ)
皮膚科医が考える塗り薬選びのポイント
症状や部位、塗る範囲によって最適な塗り薬は変わります。
また、「べたつきが苦手」「さらっとした使用感が好き」など、患者さんのお好みも重要です。
私たち皮膚科医は、患者さんの症状やライフスタイルを考慮しながら、最適な塗り薬を提案しています。
まとめ:迷ったら皮膚科医に相談を!
塗り薬は、「症状」「使う部位」「塗る範囲」によって選び方が変わります。
どれを選べば良いか迷ったときは、ぜひ皮膚科医にご相談ください!
あなたにぴったりの塗り薬を一緒に見つけましょう。


執筆者
身原 京美
院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック
当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。
皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。
皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。
取得資格
日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞