コラム

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RCCラジオ《まるっと日常ワイド えんまん。》に出演しました:巻き爪・陥入爪について

RCCラジオ「まるっと日常ワイド えんまん」に出演し、1/28 火曜日 「巻き爪・陥入爪についてお話しました。

その時の内容を元にして巻き爪・陥入爪について解説させていただきます。

  • Q.巻き爪とは、具体的にどんな症状ですか? 痛みがあるものでしょうか?

巻き爪とは文字通り爪が巻いている状態を指し、痛みがある場合も無い場合もあります。

巻き爪やその他の理由により、爪が皮膚に食い込んで痛みや炎症が起こったものを陥入爪といいます。

  • Q.なぜ「巻き爪・陥入爪(かんにゅうそう)」になってしまうんですか?症状の原因は?

巻き爪になる原因は、足底からの力不足が最も大きいとされており、爪は伸ばすと自然に巻く性質があり、それに抵抗する力が不足するためと考えられます。

足趾裏に十分な力が加わらない原因としては、ハイヒールの常用や寝たきり状態、外反母趾、偏平足や凹足(土踏まずが高くアーチが高い)などの足変形が原因として考えられます。

  • Q.なんとなく、ヒールを履く女性に多いイメージがありますが、実際はどんな方に多いですか? 誰でもなってしまう可能性がありますか?

ヒールを履いて外反母趾になっている方に多いのと、前述のとおりハイヒール自体が足趾への荷重が不十分になる(足趾でなく、根本の部分に体重が乗る)ことも原因かと考えられます。

  • Q.症状が悪化するとどうなってしまうんでしょうか?痛かったら受診した方がいい?

痛みがある場合は受診をおすすめします。痛みがあるということは、単なる爪の変形だけでなく皮膚に爪が食い込んでいる可能性が高く、放置しておくと肉芽が盛ってきて、強い痛みを伴い治りにくい状態になることもあります。

また感染を起こして腫れたり、より強い痛みが出るなどの可能性もあります。

  • Q.導入でも触れましたが、冬に悪化しやすい、という説も聞きます。これって本当ですか?

これは実感としてあまりありませんし、言われていることでもありません。

サンダルなどを履く夏は悪化しにくいということでしょうか?

  • Q.どんな治療法がありますか? 手術するようなこともあるのでしょうか?

爪の変形自体を治す薬はありません。

巻き爪は手術しても再発が多く、最近手術はあまり行われなくなっています。基本的には矯正をしていきます。

当院では自費でワイヤー治療をしています。

また外反母趾の方に対しては装具の案内、ひどい場合には整形外科にご紹介もしています。足底板を作成してくれる靴屋さんもご紹介しています。

  • Q.再発してしまうこともあるんでしょうか?再発を防ぐには、どんなことを気にしておけばいいですか?

爪の切り方や靴の選択などに注意することが、ご自分でできることかと思います。

身原 京美

執筆者

身原 京美

院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック

当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。

皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。

皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。

取得資格

日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞