シミ治療は「正確な診断」が何より大切です
皮膚科専門医による診断と治療で、安心のシミ治療を
シミ治療で大切なのは「まず正しい診断」
一言で「シミ」と言っても、その種類や原因はさまざまです。
間違った治療をすると、効果がないだけでなく、かえって悪化するケースも少なくありません。
例えば、代表的なシミの種類には以下のようなものがあります。
シミの種類
1.老人性色素斑
老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)は、加齢や紫外線によってできる最も一般的なシミです。別名「日光性色素斑」「加齢性シミ」とも呼ばれ、男女問わず多くの人に発生します。


肝斑の特徴・症状
- 色:薄い茶色~茶褐色、時に黒っぽく見えることもある
- 形:円形や楕円形で、輪郭が比較的はっきりしている
- 大きさ:数ミリ~1cm以上になることもあり、時間とともに拡大する
- 好発部位:顔・手の甲・腕・デコルテなど、紫外線を浴びやすい部分
発症時期
- 早い人では20代後半から出現し始め、60代以降ではほぼ全員に見られる
- 長年の紫外線ダメージが蓄積されることで発症する
老人性色素斑の主な原因
- 紫外線(UV)による肌ダメージ
→ 長年の紫外線暴露がメラニンを増やし、色素沈着を引き起こします。 - 加齢によるターンオーバーの低下
→ 肌の新陳代謝が遅れることで、メラニンが蓄積しやすくなります。 - 生活習慣・遺伝的要素
→ 肌質や体質によって出やすさには個人差があります。
2.肝斑
肝斑(かんぱん)は、30~50代の女性に多く見られる左右対称に現れる茶色いシミです。見た目だけでなく治療法も他のシミと異なるため、正確な診断と適切な治療選択が非常に重要です。


肝斑の特徴・症状
- 部位:頬、額、鼻の下、口の周りなどに左右対称に現れる
- 眼窩(目玉の周囲のへこみ)を避けてでる。
- 色味:ぼんやりとした輪郭の薄茶色~灰褐色のシミ
- 大きさ:広い範囲に広がることが多く、地図状の形になることも
- 痛み・かゆみ:なし(見た目の 変化のみ)
肝斑の主な原因
- 紫外線(UV)による肌ダメージ
→ 長年の紫外線暴露がメラニンを増やし、色素沈着を引き起こします。 - 加齢によるターンオーバーの低下
→ 肌の新陳代謝が遅れることで、メラニンが蓄積しやすくなります。 - 生活習慣・遺伝的要素
→ 肌質や体質によって出やすさには個人差があります。
肝斑 | ADM | 老人性色素斑 | |
---|---|---|---|
色調 | 茶色(薄い) | 灰色・青み | 茶色(はっきり) |
場所 | 頬骨周辺〜額・口周り | 頬骨上(左右対称) | 紫外線あたりやすい 場所ならどこでも |
形 | ぼんやり | 点状が集まる | 丸く境界明瞭 |
3.雀卵斑(そばかす)
雀卵斑(そばかす)は、頬や鼻を中心に小さな茶色いシミが多発するのが特徴です。


特徴・症状
- 大きさ:直径約1~3mmの小さな斑点
- 分布:頬・鼻・額・肩・腕など、紫外線が当たりやすい部分に多い
- 色の変化:紫外線の影響を受けやすく、夏に濃くなり、冬には薄くなる
- 発症時期:幼少期~思春期にかけて現れ、加齢とともに薄くなる傾向
- 遺伝的要因:家族内発症が多く、遺伝的要素が強い
そばかすの原因
- 遺伝的要因が大きい(親がそばかすを持っている場合、子供にも出やすい)
- 紫外線の影響(紫外線を浴びることで色が濃くなる)
そばかすの治療方法
- フォトフェイシャル(IPL)
- レーザー治療
- スキンケア・美白治療(ハイドロキノン、ビタミンC、トレチノイン)
そばかすの予防
- 紫外線対策を徹底(SPF50+の日焼け止め、帽子・日傘)
- 保湿をしっかり行い、肌のターンオーバーを整える
- ビタミンCや抗酸化作用のあるスキンケアを取り入れる
4.ADM (後天性真皮メラノサイトーシス)


後天性真皮メラノサイトーシス(Acquired Dermal Melanocytosis, ADM)は、後天的に発生するシミの一種で、真皮にメラノサイト(色素細胞)が増殖することによって生じる色素沈着です。一般的なシミ(老人性色素斑や肝斑)とは異なり、真皮層に色素が沈着するため、自然に消えることがなく、治療にはレーザーが必要となるケースが多いのが特徴です。
見た目・症状
- シミの色:青みがかった灰色〜褐色
- シミの形状:小さな点状または斑状に分布
- 発生しやすい部位:頬骨のあたり(両側性)、こめかみ、額、鼻根部
- 発症時期:10代後半~30代の女性に多くみられる
- 進行性:ゆっくりと色が濃くなり、放置するとシミが広がることもある
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)の原因
- メラノサイトの異常増殖
通常、メラノサイトは表皮層に分布しますが、ADMでは真皮層にメラノサイトが存在するため、色素が沈着しやすくなります。 - 紫外線の影響
紫外線を浴びることで色素沈着が悪化するため、日焼け対策(UVカット)が予防に重要です。 - ホルモンバランスの変化
妊娠や経口避妊薬(ピル)の服用などによって、女性ホルモンの変化がADMを悪化させることがあります。 - 遺伝的要因
アジア人(特に日本人・中国人・韓国人)に多いことが報告されており、遺伝的な素因も影響すると考えられています。
効果的な治療法
※シミの治療はすべて自由診療です。
1.老人性色素斑
老人性色素斑にはレーザー治療が効果的
老人性色素斑は、比較的治療効果が出やすいシミです。早めの治療でキレイに改善することが期待できます。




StarWalkerによるシミ取り 1㎝²毎11,000円
【副作用・リスク】施術時の痛み、水疱、色素沈着。治療間隔:6ヶ月空ける。


Viora V30 (フォトフェイシャル;IPL)
特殊な光を肌に照射することで、メラニンやヘモグロビンに作用し、広範囲に散らばる薄いシミや赤ら顔、ニキビ跡の改善が期待できます。また、コラーゲン産生を促進し、ハリツヤ、毛穴の引き締め、肌質改善にも効果的。


V30フォトフェイシャル お試し1回11,000円 5回セット82,500円
【副作用・リスク】施術時の痛み、水疱、痂疲。治療間隔:3週間空ける。


ホームケア(トレチノイン・ハイドロキノン外用療法)
自宅でのスキンケアとして、色素を薄くしていく方法。レーザー、IPLと併用可能。
2.肝斑
肝斑は、通常のレーザー治療では悪化するリスクがあるため注意が必要です。当院では、以下のような肌にやさしい治療法を中心に行っています。


グリコール酸ピーリング+エレクトロポレーション
肌のターンオーバーを促し、ピーリング後の吸収が良くなった肌にトラネキサム酸を皮膚深部まで浸透させさせ色素を薄くする。


グリコール酸ピーリング+エレクトロポレーション肝斑 9900円+6050円
【副作用・リスク】施術時のぴりぴりした痛み、水疱、赤身。治療間隔:3週間空ける。


レーザートーニング(肝斑対応の穏やかなレーザー)
メラニンを優しく減らす方法で、肝斑に対して使用可能な唯一のレーザー。


StarWalkerトーニング お試し1回11,000円, 6回セット83,000円,10回セット13,500円
【副作用・リスク】施術時のぴりぴりした痛み、水疱、ほてり、ごくまれに色素脱失。
治療間隔:1~2週間空ける。


外用剤(ハイドロキノン、トレチノイン、ビタミンC、トラネキサム酸など)
メラニンの排出を促進し、色素沈着を抑制。


内服治療(トラネキサム酸+ビタミンC)
メラニンの排出を促進し、色素沈着を抑制。
肝斑の予防とケアのポイント
- 日焼け対策の徹底
- 摩擦を避ける洗顔・スキンケア(こすらない)
- ホルモンバランスを整える生活習慣(睡眠・食事・ストレスケア)
肝斑は専門的な診断と治療がカギ
肝斑は見た目がシミに似ていても、治療法がまったく異なるため、自己判断は危険です。
当院では、皮膚科・形成外科の専門医が正確に診断し、肌質や生活習慣に合わせたオーダーメイド治療をご提供します。
3.雀卵斑(そばかす)




V30フォトフェイシャル お試し1回11,000円 5回セット82,500円
【副作用・リスク】施術時の痛み、水疱、痂疲。治療間隔:3週間空ける。


外用剤(ハイドロキノン、トレチノイン、ビタミンC、トラネキサム酸など)
メラニンの排出を促進、産生を抑制
そばかすの予防
- 紫外線対策を徹底(SPF50+の日焼け止め、帽子・日傘)
- 保湿をしっかり行い、肌のターンオーバーを整える
- ビタミンCや抗酸化作用のあるスキンケアを取り入れる
4.後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)


StarWalker(QスイッチYAGレーザー)
メラニンをピンポイントで破壊。ADMは真皮層にメラニンが沈着するため、複数回の治療が必要。美白化粧品では改善が難しい。


StarWalkerレーザー治療ADM
標準的な価格25,000~30,000円程度/回
【リスク:痛み、赤み、内出血、まれに水疱】
治療間隔:3か月あける
シミ診断は皮膚科専門医だからこそできる
実は、シミの診断はとても専門性の高い領域です。
皮膚科学の知識と豊富な診療経験がなければ、正しい診断は困難です。
美容クリニックやエステサロンなどでは、皮膚科医が在籍していないことも多く、誤った診断や治療が行われるリスクもあります。当院では、専門医機構認定 皮膚科専門医 が診察・診断・治療を担当します。
皮膚の専門家による丁寧な診察で、シミの種類をしっかり見極め、一人ひとりに合わせた最適な治療プランをご提案しています。
身原皮ふ科・形成外科クリニックのシミ治療の特徴
1. 皮膚科専門医による安心の診断
肌トラブルの専門家が診断・治療を行います。美容皮膚科でも「皮膚科専門医」がいるクリニックは限られています。
2. 一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療
シミの種類・肌質・ライフスタイルに合わせて、最適な治療をご提案します。
3. 多彩な治療メニュー
当院では以下のような治療法を組み合わせて行っています。
- レーザー治療
- 美白外用薬(ハイドロキノン、トレチノインなど)
- 内服薬(シナール・トラネキサム酸など)
- ケミカルピーリング
- フォトフェイシャル
- エレクトロポレーション
シミでお悩みの方はお気軽にご相談ください
自己判断でのシミ治療は思わぬリスクが伴うこともあります。
まずは皮膚科専門医による診察を受けて、正確な診断と適切な治療を受けることが、美しい素肌への近道です。
広島市中区の身原皮ふ科・形成外科クリニックでは、シミでお悩みの方のご相談を随時承っております。
お気軽にご相談ください。
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執筆者
身原 京美
院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック
当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。
皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。
皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。
取得資格
日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞