手荒れ

Medical

手荒れ(手湿疹)とは

手荒れ(手湿疹)は、水仕事やアルコール消毒、気候の変化などの影響で、手指に炎症が起こる皮膚疾患です。乾燥やかゆみ、赤み、ひび割れ、皮むけ、水疱などの症状が現れ、進行すると痛みや出血を伴うこともあります。

手湿疹の主な原因

手湿疹の原因には、以下のような刺激やアレルゲンが関係しています。

  • 手洗いや消毒の頻回な使用
  • 洗剤やシャンプーなどの刺激物
  • 乾燥した空気(冬季や冷暖房など)
  • アレルギーやアトピー体質

これらの影響により、皮膚のバリア機能が低下し、外部刺激に過敏に反応しやすくなることで、手湿疹が悪化しやすくなります。

手湿疹の代表的な症状

手湿疹では、以下のような症状が見られます。

  • 手の乾燥やかさつき
  • 指先や関節のひび割れ
  • 赤みやかゆみ
  • 水ぶくれ(水疱)
  • 皮がむける状態
手湿疹の症状

症状が軽度のうちは一時的に改善することもありますが、放置すると慢性化し、治療に時間がかかることがあります。

当院における手湿疹の治療方針

身原皮ふ科・形成外科クリニックでは、皮膚科専門医が一人ひとりの症状や生活背景を丁寧に確認し、原因と重症度に応じた適切な治療を行っています。

主な治療内容

  1. 保湿剤(例:ヘパリン類似物質など)によるスキンケアの徹底
  2. ステロイド外用薬やその他の外用薬を用いた炎症のコントロール
  3. 患者さんの職業や生活習慣をふまえた、こすらない・刺激を避けるスキンケア指導
  4. 状況に応じた手袋の使用(炊事用手袋・綿手袋・夜間用手袋など)の提案
    ※使い捨て手袋や長時間の手袋使用により悪化するケースもあるため、慎重な判断が必要です。

よくあるご質問(FAQ)

Q. 手湿疹は自然に治りますか?

A. 軽症であれば保湿を徹底することで改善することもありますが、刺激の継続により悪化・慢性化する場合があります。特に手を多く使う職業の方は早めの受診が重要です。

Q. ステロイドを使うのが心配です。

A. 当院では、症状に応じて適切な強さ・使用期間を判断し、安全性に配慮した使用方法を丁寧にご説明します。不安な点があれば遠慮なくご相談ください。

Q. 手湿疹を繰り返さないためには?

A. 基本となるのは、保湿と刺激の回避です。当院では、患者さんの生活スタイルや職業に合わせて、再発予防のための具体的な対策をご提案します。

身原 京美

執筆者

身原 京美

院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック

当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。

皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。

皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。

取得資格

日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞