ほくろ(色素性母斑)とは?
ほくろは、皮膚の一部にメラニン色素をつくる腫瘍細胞(母斑細胞)が集まってできた良性の腫瘍です。多くは生まれつき、あるいは成長とともに現れ、通常は健康上問題ありません。しかし、見た目が気になる場合や、短期間で大きくなったり、形がいびつ・色が不均一な場合には注意が必要です。
ほくろの治療が必要な場合
以下のような症状がある場合、医師による診察や検査をおすすめします。
- 急激に大きくなった
- 不規則な形や色のムラがある
- 出血やかさぶたができる
- 周囲の皮膚と境界が不明瞭
- 盛り上がってきた
これらは皮膚がん(悪性黒色腫:メラノーマ)などの可能性もあるため、皮膚科専門医・形成外科専門医による評価が重要です。
当院での治療方針
当院では、ダーモスコピーを用いて医学的根拠に基づいた診断と治療を行っています。見た目だけでなく、悪性の可能性や再発リスクも考慮して最適な方法をご提案いたします。
小さなほくろ
削り取る治療(保険適応)が可能です。当院では周囲の皮膚への損傷が少なく、かつ微細な調整が可能なラジオ波ナイフを使用して、専門医が必要最小限の深度で削るため、最小限の傷跡でとどめることが可能です。
傷跡が目立ちにくく、日帰りで処置できます。
大きなほくろ・悪性が疑われるもの
手術による切除・縫合が基本となります。必要に応じて皮膚を移動させる皮弁形成術を行うこともあります。
切除した組織は病理検査に回し、確実な診断を行います。


保険適応について
医師の判断により医療保険が適応されます。
まとめ
「ただのほくろ」と思っていても、皮膚がんとの鑑別が重要なケースもあります。
気になる変化があれば、ぜひ一度皮膚科専門医にご相談ください。
当院では、皮膚科専門医・形成外科専門医による診察と、必要に応じた検査・治療を丁寧にご提供しています。
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執筆者
身原 京美
院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック
当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。
皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。
皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。
取得資格
日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞