いぼ(尋常性疣贅)とは
いぼは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルス感染によって皮膚にできる小さな盛り上がり(腫瘤)です。特に手や指、足の裏などにできやすく、小児から大人まで幅広い年齢層にみられる皮膚疾患です。
皮膚の小さな傷からウイルスが入り込み表皮細胞に感染して、感染部位の角質が異常に増殖していぼとなります。自己感染(自分の皮膚の他の部位にうつる)や、他人への感染もあるため、早期の治療が大切です。
いぼの種類
当院では、以下のようないぼに対応しています
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
最も一般的ないぼ。指や手の甲、膝などにできることが多いです。
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)
顔や腕にできやすく、表面が平らで小さいのが特徴です。
尖圭コンジローマ
性器や肛門周囲にできるタイプで、性感染症のひとつです(※診療科により対応が異なります)。
当院のいぼ治療法
当院では、いぼの種類や部位、年齢、ご希望に応じて以下のような複数の治療法を組み合わせて対応しております。
- 液体窒素による凍結療法
もっとも一般的で、いぼ組織を凍らせて壊死させます。定期的な通院が必要ですが、保険診療内で行えます. - スピール膏やサリチル酸外用薬
角質を軟化させて少しずついぼを除去する方法です。 - ヨクイニン内服
漢方薬の一種で、免疫力を整える働きがあります。 - 電気焼灼
難治な場合行うこともあります。(麻酔が必要で、かつキズの手当が必要になります)


よくあるご質問(Q&A)
Q. いぼは他人にうつりますか?
A. はい。ウイルス性のため、直接の接触でうつることがあります。ご家庭内での注意も必要です。
Q. いぼは何回くらい通えば治りますか?
A. 治療法やいぼの数・大きさによって異なりますが、液体窒素の場合は3週間おきに複数回の治療が必要なことが多いです。特に足の裏のいぼは治りにくいことが多く、根気よく治療する必要があります
放置はNG!いぼは早めの皮膚科受診を
いぼは自然に消えることもありますが、増えたり大きくなったりすることも多く、周囲にうつるリスクもあるため放置はおすすめできません。特に足裏のいぼはウオノメと間違われることが多く、専門的な診断が必要です。
当院では皮膚科専門医が一つひとつ丁寧に診察し、お一人ひとりに合わせた適切な治療法をご提案しています。お子さまのいぼや、なかなか治らない頑固ないぼでお悩みの方も、お気軽にご相談ください。


執筆者
身原 京美
院長 / 身原皮ふ科・形成外科クリニック
当院は広島で皮膚科専門医と形成外科専門医が診療を行う専門クリニックです。
皮膚科の新しい治療を積極的に取り入れる一方で、高齢者医療にも長年携わってまいりました。また、院長は2人の娘を持つ母として、赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年代の患者さんに対応しております。女性としての視点を活かし、シミやシワなど整容面のお悩みにも親身にお応えするクリニックを目指しています。
皮膚のお悩みは、お気軽にご相談ください。
取得資格
日本皮膚科学会認定専門医 抗加齢医学会認定専門医 日本褥瘡学会認定褥瘡医師 医学博士 日本熱傷学会学術奨励賞受賞 国際熱傷学会誌BURNS outstanding reviewer受賞