2025/2/1 RCCラジオ《まるっと日常ワイド えんまん。》に出演しました:巻き爪・陥入爪について
2025/1/13 【皮膚科医が解説】「塗り薬」の種類と選び方|軟膏・クリーム・ローションの違いとは?
2025/1/7 【手術・切開】粉瘤治療にういて詳しく解説 専門医が分かりやすく解説します!
2024/11/10 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」が公表
2024/10/21 RCCラジオ《まるっと日常ワイド えんまん。》に出演しました:爪の健康について
2024/10/15 RCCラジオ《まるっと日常ワイド えんまん。》に出演しました:ヘアカラーによるアレルギーについて
2024/10/15 RCCラジオ《まるっと日常ワイド えんまん。》に今回も2回出演しました。
2024/9/19 中国新聞に院長の取材記事が掲載されました
2024/6/22 日刊ゲンダイヘルスケアにインタビュー記事が掲載されています!
2024/3/29 日刊ゲンダイヘルスケアにインタビュー記事が掲載されています!
2024/1/17 アトピー性皮膚炎の注射薬、デュピクセントが小児に使えるようになりました。
2023/12/16 乾燥肌には”落としすぎない入浴法”がカギ!
金属アレルギーは、金属が体に触れたり、食品や歯科金属を通じて体内に取り込まれたりすることで、かゆみ、湿疹、赤み などのアレルギー反応が起こる症状です。
大きく以下の2種類に分かれます。
金属が直接肌に触れることで起こるアレルギー反応 です。
ニッケル
コバルト
クロム
水銀
金
食品や歯科金属を通じて体内に取り込まれた金属 により、全身にアレルギー症状が現れる タイプです。
金属アレルギーは、金属接触アレルギー と 全身型金属アレルギー に分かれ、それぞれ原因や対策が異なります。
症状が続く場合は、皮膚科での検査・診断を受け、適切な対策を取りましょう。
参考文献:日本皮膚科学会誌 2025年 135 巻 1 号 37-43
RCCラジオ「まるっと日常ワイド えんまん」に出演し
1/28 火曜日 「巻き爪・陥入爪」についてお話しました。
その時の内容を元にして「巻き爪・陥入爪」について解説させていただきます。
Q/巻き爪とは、具体的にどんな症状ですか?
痛みがあるものでしょうか?
巻き爪とは文字通り爪が巻いている状態を指し、痛みがある場合も無い場合もあります。
巻き爪やその他の理由により、爪が皮膚に食い込んで痛みや炎症が起こったものを陥入爪といいます。
Q/なぜ「巻き爪・陥入爪(かんにゅうそう)」になってしまうんですか?
症状の原因は?
巻き爪になる原因は、足底からの力不足が最も大きいとされており、爪は伸ばすと自然に巻く性質があり、それに抵抗する力が不足するためと考えられます。
足趾裏に十分な力が加わらない原因としては、ハイヒールの常用や寝たきり状態、外反母趾、偏平足や凹足(土踏まずが高くアーチが高い)などの足変形が原因として考えられます。
Q/(なんとなく、ヒールを履く女性に多いイメージがありますが、)
実際はどんな方に多いですか? 誰でもなってしまう可能性がありますか?
ヒールを履いて外反母趾になっている方に多いのと、前述のとおりハイヒール自体が足趾への荷重が不十分になる(足趾でなく、根本の部分に体重が乗る)ことも原因かと考えられます。
Q/症状が悪化するとどうなってしまうんでしょうか?
痛かったら受診した方がいい?
痛みがある場合は受診をおすすめします。痛みがあるということは、単なる爪の変形だけでなく皮膚に爪が食い込んでいる可能性が高く、放置しておくと肉芽が盛ってきて、強い痛みを伴い治りにくい状態になることもあります。
また感染を起こして腫れたり、より強い痛みが出るなどの可能性もあります。
Q/導入でも触れましたが、冬に悪化しやすい、という説も聞きます。
これって本当ですか?
これは実感としてあまりありませんし、言われていることでもありません。
サンダルなどを履く夏は悪化しにくいということでしょうか?
Q/どんな治療法がありますか? 手術するようなこともあるのでしょうか?
爪の変形自体を治す薬はありません。
巻き爪は手術しても再発が多く、最近手術はあまり行われなくなっています。基本的には矯正をしていきます。
当院では自費でワイヤー治療をしています。
また外反母趾の方に対しては装具の案内、ひどい場合には整形外科にご紹介もしています。足底板を作成してくれる靴屋さんもご紹介しています。
Q/再発してしまうこともあるんでしょうか?
(再発を防ぐには、どんなことを気にしておけばいいですか?)
爪の切り方や靴の選択などに注意することが、ご自分でできることかと思います。
「軟膏」「クリーム」「ローション」など、塗り薬にはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴を知ることで、自分に合ったものを選びやすくなります。
クリームは、大きく分けて**「油中水型」と「水中油型」**の2種類があります。
症状や部位、塗る範囲によって最適な塗り薬は変わります。
また、「べたつきが苦手」「さらっとした使用感が好き」など、患者さんのお好みも重要です。
私たち皮膚科医は、患者さんの症状やライフスタイルを考慮しながら、最適な塗り薬を提案しています。
塗り薬は、「症状」「使う部位」「塗る範囲」によって選び方が変わります。
どれを選べば良いか迷ったときは、ぜひ皮膚科医にご相談ください!
あなたにぴったりの塗り薬を一緒に見つけましょう。
皆さま、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
粉瘤は、皮膚表面や毛穴の一部が真皮内に入り込むことで発生します。これにより、袋状の構造が形成され、中に**角質(垢)**が溜まり腫れてしまう状態です。
「脂肪のかたまり」と思われる方も多いですが、実際は中身は脂肪ではなく角質です。
感染していない段階では痛みはないのですが、感染すると赤く腫れて痛みを伴うようになります。
粉瘤を完全に治すためには、手術による切除が必要です。ただし、感染して腫れている状態では切除手術が難しく、代わりに「切開」が適応となります。
感染がある場合、まずは「切開」による膿の排出を行います。膿が溜まった状態では抗生物質が効きにくいため、血流のない物質を取り除き、感染をコントロールすることが最優先です。
膿の排出後は、定期的な洗浄と傷の処置が重要になります。
感染が治った後、粉瘤の袋状構造が癒着して自然治癒する場合もありますが、袋が残っていると再発する可能性があります。
そのため、皮膚の状態が落ち着いた後に再発リスクを確認し、必要に応じて切除手術を検討します。
また、切開後に再発がない場合でも、当院では傷あとのケアもしっかりご指導し、肥厚性瘢痕やケロイドを生じた場合でも皮膚科・形成外科専門医が治療させていただきます。
粉瘤は放置すると感染や再発のリスクが高まるため、早めの受診が大切です。当院では、粉瘤治療に関する経験豊富な医師が診療にあたります。
広島市八丁堀エリアで粉瘤治療をご希望の方は、身原皮ふ科・形成外科クリニックまでお気軽にご相談ください!
当院では、ビタミン剤の内服については原則として処方しておりません。
この方針には、以下のような科学的な根拠と医療現場の現状に基づく理由があります。
2012年に厚生労働省は、すべてのビタミン剤について以下のように定めました:
疾患や症状の原因がビタミン欠乏または代謝異常であることが明らかである場合。
必要なビタミンを食事で摂取することが困難である場合や、それに準ずる状況。
医師がその効果を有効と判断した場合。
これらに該当しない場合、ビタミン剤の処方は医療保険の対象外とされています。
cyouzai_doukou_topics_h30_04.pdf
ビタミン剤の多くは、科学的に効果が明確に証明されているとは言えません。「なんとなく良さそう」という慣習的な理由で処方されているケースも少なくありません。その一方で、2012年以降、ビタミン剤に年間約1000億円もの医療費が割かれており、この傾向は上昇しています。
ビタミン剤は適量であれば比較的安全とされていますが、過剰摂取や特定の状況下では副作用が発生する可能性があります。
ビタミンA: 頭痛、皮膚の落屑(らくせつ)、脱毛、筋肉痛、骨折リスクの上昇。
ビタミンE: 出血傾向の増加、冠動脈疾患の死亡率増加(報告あり)。
ビタミンD: 高カルシウム血症、腎障害、石灰化障害。
ビタミンB1: 頭痛、不眠、いらだち、速脈、かゆみ。
ビタミンC: 胃腸への影響(吐き気、下痢、腹痛)。
腎機能障害のある方が大量に摂取した場合、腎結石リスクが増加。
00_1_表紙_cs6_1220.indd「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書 厚生労働省 各論ビタミン
最近では、ビタミンC誘導体を含む化粧品による接触皮膚炎(かぶれ)が複数報告されています。
(西日本皮膚科 2024年報告:田代ら 西日本皮膚科86(6)2024:564)
ビタミン剤は決して無害な万能薬ではありません。効果が明確でないにもかかわらず、副作用や医療費負担の増大が懸念されています。当院では以下の理由から、安易なビタミン剤処方を行っておりません。
科学的根拠に基づく医療の提供:ビタミン剤の使用には慎重であるべきです。
副作用リスクの回避:脂溶性・水溶性を問わず、過剰摂取などによる害が報告されています。
医療費の適正化:限られた医療資源を本当に必要な治療に活用する。
ビタミンを効率よく摂取するためには、栄養バランスの整った食事が基本です。食品から得られるビタミンは、体内での吸収や利用効率が高く、副作用のリスクも低いです。
当院では、患者様の健康を第一に考えた医療をご提供しています。
化粧品は社会生活を送るにあたって、なくてはならないものの一つになっています。
クリニックにもお化粧品でトラブルを起こされたと思われる患者さんのご来院があとをたちません。
私自身も一人の女性として(化粧品は女性のみならず男性にとっても関心事だと思います)メイクは日常的にしていますし、スキンケア用品も使用しており、自身の問題でもあるという思いで拝見しております。
化粧品かぶれを起こしやすい成分にはどんなものがあるのでしょうか?
①防腐剤(パラベン、ブチレングリコール、イソチアゾリンミックスなど)
②香料(国内においては個別の香料名記載義務はなく成分は不明)
③ニッケル(化粧品に使用される酸化鉄中の不純物として含まれることがある)
の3つが代表的なものです。
パッチテストでの陽性率は、2021年現在で
①パラベン1.1%、イソチアゾリンミックス3.3%、②香料ミックス4.1%、③ニッケル26.6%
(Japanese baseline series2015 アレルゲン別陽性率の年次推移PowerPoint プレゼンテーションより)
となっており、誰にでも起こりうるアレルギーです。
アレルギーを起こした製品はもちろん使用を避けなければなりませんが、どのような製品を選ぶのが良いのでしょうか?
これらのアレルギーをおこしやすい成分をなるべく含まない化粧品をえらぶことが大切になります。
クリニックでも取り扱っているセルニューの販売元であるNOVやアクセーヌ社などの製品にはこのような配慮がされています。
また適切なスキンケアをおこない、肌のバリア機能を整えておくこともとても重要です。
荒れた皮膚からは様々なアレルゲンが入りやすくなっているのです。
参考:一般社団法人 日本皮膚免疫アレルギー学会HP
ご来院される患者さんの中には、
「こんなに皮膚が痒い(または皮疹が治らない)のは、身体のどこかが悪いからでは?」
と心配される方が一定数おられます。
はたして、皮膚症状が内臓の病気を表すことはあるのでしょうか?
答えは、「yes」です。
しかしながら、皮膚症状から内臓の病気が分かるのはごく限られた場合です。
その中でも多いのは、キズが治りにくいことから、皮膚がんや糖尿病などのキズが治るのを妨げる病態がみつかることです。
治りにくいキズを見た場合には、使用している薬剤の影響(内服でも外用でも)も考える必要がありますが、単なるキズではなく皮膚がんがあるのではないか、または糖尿病などのキズの治りを妨げる要因が身体にあるのではないかを疑って、皮膚生検や採血検査などをすすめていきます。
全身の病気と関連する皮膚病変は「デルマドローム」と言われ、いくつか存在します。
①皮膚増殖性疾患(黒色表皮腫など)
②紅斑症、紅皮症
③自己免疫性水疱症
④膠原病(皮膚筋炎、全身性強皮症、シェーグレン症候群など)
⑤好中球関連皮膚疾患(Sweet病、壊疽性膿皮症など)
などがありますが、いずれも一目みて判断できるものではなく、慎重に経過をみて治療への反応性なども加味して診断していくことが大切です。
残念ながらどんな皮膚科の名医でも、一目みて潜んでいる病気が分かることはあり得ないのです。
…蛇足ながら、このような皮膚疾患はまれで、たいていは内臓の病気とは関連があまりないことがほとんどですので、あまりご心配されずに当院にご相談ください。
参考文献:日本皮膚科学会誌 2024年 134 巻 12 号 2993-3000
日本皮膚科学会より「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」が発表されました。
皮膚科専門医である私たちにとっては、アトピー性皮膚炎の診療において大いに参考になる(参考にすべき)ものです。
「ガイドライン」というとなにか堅苦しい感じがするかもしれませんが、これは新旧の世界中の文献を検証して、きちんとしたデータを複数のガイドライン委員で検討した上で発表される、疾患の治療においては何よりも信頼性の高いものになります。
もちろん個々の患者さんの治療に際しては、ガイドラインの内容を吟味して、その方にとって最適と思われる治療を、医師の経験も加味して、患者さんのご希望も聞きつつ決定していきます。
これにより、医師個人の独りよがりな治療ではなく、効果も高く安全性の高い治療を選択していくことが可能になるのです。
「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」のポイントはなんでしょうか?
アトピー性皮膚炎の治療は目覚ましい進歩をとげており、新薬がどんどん使えるようになりこれまでの治療ではなかなか改善せず苦しんでおられる患者さんにも、寛解(症状がほとんどなくすごせる)に導くことができるようになっています。
これらの新しい薬剤、ジファミラスト、ネモリズマブ、トラロキヌマブ、ウパダシチニブ、アブロシチニブもガイドラインに記載されるようになっています。
また、診断治療アルゴリズムも改定されています。
日本皮膚科学会HPよりADGL2024.pdf
アトピー性皮膚炎の治療においては、患者さんに治療のゴールをご説明しそれを共有することが大切です。
まずはその時にある皮膚の炎症と痒みを速やかに抑える治療が重要であり、そのためにはステロイド外用薬やその他の炎症を抑える作用のある外用薬(商品名プロトピックやコレクチム、モイゼルト)などを用いて治療します。
外用やかゆみ止め(抗ヒスタミン剤)の内服で症状がコントロールされれば、それを維持するべく、塗らなくなるのではなく塗るな内容を変更していきます。
炎症を繰り返す場合には、間隔をあけつつ定期的に炎症を抑える作用のある薬剤を外用することで炎症が再燃するのを防ぐ、「プロアクティブ療法」の有効性が認められています。
適切な外用治療を行ってもなかなか症状が抑えられない場合には、アトピー性皮膚炎であるかどうかを再度検証した上で(特殊な例ですが皮膚リンパ腫などの場合もありえます)、免疫抑制剤であるシクロスポリンの内服、生物学的製剤といわれる注射剤(商品名デュピクセントやミチーガ、アドトラーザ、イブグリース)やJAK阻害薬(商品名リンヴォックなど)の内服などを併用していきます。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因も含んだ多くの要因がからんだ疾患であり、アトピー性皮膚炎そのものを確実に完治させることは未だ困難です。
しかしながら、その病態は明らかになっていることも多くなっており、疾患の根幹にアプローチし、しっかりと効果を出す治療法が可能になっています。
当院は日本皮膚科学会により、院長の経験と院内の体制が認められ分子標的薬使用の承認施設を取得しています。
※この承認はアトピー性皮膚炎治療に対してではなく、より高度な知識、経験、管理が必要とされる乾癬治療の分子標的薬使用に関しての承認です
参考文献:日本皮膚科学会誌 2024年 134 巻 9 号 2287-2298
RCCラジオ「まるっと日常ワイド えんまん」に出演し
10/8 火曜日 「爪の健康」についてお話しました。
その時の内容を元にして、爪の健康について解説させていただきます。
Q/爪が健康かどうか、どんなところから判断しますか?
変形がないか、色が正常かなどで判断します。
Q/爪が割れやすいのは、何か原因がありますか? 季節的なことも原因になりますか?
爪の水分量が減少すると爪が割れやすくなります。
爪が湿潤と乾燥を慢性的に繰り返すと、爪の水分を保つ力が低下します。
マニキュアの除光液、有機溶媒、慢性的な刺激などが要因になりやすいとされます。
冬季の乾燥状態では、爪の水分量も低下すると思われます。
Q/二枚爪になってしまうのはなぜ?対処法はありますか?
上記と同じ理由だと考えられます。
保湿をする、爪の保護オイルなどを塗るなどの対処法があります。
Q/爪に黒い線が入っている、線が目立つ時、どんな理由からでしょうか?
黒い線は色素線条といって日本人の2~10%にみられる生理現象(病的なものではない)です。
爪母という爪を作る組織にホクロがある場合にも色素線条はみられます。
色ムラのある黒い線は悪性所見のこともあり、受診が必要です。
Q/爪の長さ、どのくらいに保つのが適切でしょうか? 特に足の爪は切り忘れがちに…
爪の伸びる速さはどのくらい?
指先とほぼ同じ長さが適当とされます。
手指で1月2~3mm程度, 足趾で1㎜程度です。
角をおとさず、スクエアオフの形で切るようにしましょう。
Q/爪をきれいに保つ方法はありますか?
爪を強くする方法、習慣や食べ物などはあるのでしょうか?
バランスの良い食事が爪にも大切です。
ネイルや頻繁にふやけるなどは爪を弱くする可能性があります。
Q/爪に出てくる症状、何か注意した方がいいことはありますか?
少ないのですが、腫瘍が爪の下、爪床に出ることもあります。
悪性黒色腫は頻度としては多くはありませんが、早期の対応が必要です。
色ムラのある黒色の爪は注意が必要です。
Q/ちなみに・・・爪を見たら体の健康状態がわかる、
なんて話を聞いたことがありますが、これは本当ですか?
全身的な病気で爪に異常がでることもあります。
貧血に伴うスプーンネイルや、イエローネイル症候群といわれるリンパ浮腫や胸水を伴う疾患や乾癬、や自己免疫疾患にともなって爪病変が出ることはありますが、頻度は高くありません。
爪の病気は治療法がかなり限られており、かつ治療の結果は正常な爪が生えてくるかどうか(一度生えた爪は変わりません)で判断せざるをえないことが多く、効果判定にも非常に時間がかかります。
そんな中でも、爪水虫などは効果の高い薬剤がありますし、当院では爪切り指導などもさせていただいています。
RCCラジオ「まるっと日常ワイド えんまん」に出演し
10/1 火曜日 「ヘアカラーによるアレルギー」についてお話しました。
その時の内容を元にして、ヘアカラーアレルギーについて解説させていただきます。
Q/ヘアカラーによるアレルギー症状には、どんなものがありますか?
耳介や頭皮、生え際から顔面に赤身や腫れ、ブツブツ、水ふくれなどが出ます。
Q/軽い・重いは人それぞれかと思いますが、重症だとひどく顔が腫れてしまう、といったこともあるそうですね?
はい。ありえます。
ヘアカラーアレルギーは、重症になるとアナフィラキシーショックのリスクもありえます。
Q/アレルギーの症状は、染めている時など、すぐに出るものですか?
時間が経ってから症状が出ることもありますか?
すぐに出るものもありますが、アレルギー症状の場合直後より翌日や2,3日後のほうがひどくなることもあります。
顔や目がすぐに腫れるような症状(即時型アレルギー)と、翌日以降に水ぶくれができて汁が出てどんどんひどくなるような症状(遅延型アレルギー)の両方とも出る可能性があります。
Q/アレルギー症状の原因になってしまうのは、どんな成分でしょうか?
パラフェニルジアミンが代表的です。日本では9%の方にアレルギーがあるという報告もあります。
Q/美容院や自宅、どこで染めてもリスクは同じですか?
アレルギーのリスクとしては変わらないと考えられますが、ゴシゴシと洗って頭皮のバリア機能を損ねた後に使用する、肌あればある部位に使用することなどでリスクが上がります。
Q/どういった症状が出たら、受診が必要になりますか?
腫れがひどい、汁がでるなどがあれば受診が必要です。
喉の違和感などあればすぐに受診してください。
Q/アレルギー症状に対して、自分で何か対処できることはありますか?
応急処置として冷やしていただくと少し症状が和らぐと思います。
Q/自分がヘアカラーのアレルギーがあるかどうか、知る方法はありますか?
ヘアカラーをする前には、パッチテストをしましょう。
ヘナであってもアレルギーのリスクはあり、天然由来の成分だから大丈夫ということはないのです。
Q/一度症状が出てしまった方法で染めたり、
ヘアカラー剤を使ったりするのは、やめた方がいいのでしょうか?
もちろんです!
アレルギーは、繰り返す毎に症状がひどくなることが一般的です。
最初は軽い症状であっても、繰り返し使用することでアレルギーを進行させるリスクがあります。
2024年10月1と8日火曜日に
2024年6月も出演させていただいたRCCラジオ
番組名:まるっと日常ワイドえんまん。
コーナー:なるほど!えんまん。(月~木の通しで火曜日は健康)
おもわずなるほど。知的好育心を刺激する、その道のプロフェッショナルや、同世代と一緒に学び考え、知識見聞を広めるコーナー。
火曜日のテーマは健康。
身の回りで気になる健康についてのトピックスを専門家に聞くコーナーです。
前回の放送が好評だったようで、再度皮膚の専門家として出演させていただきました。
10/1 火曜日 「ヘアカラーによるアレルギー」
10/8 火曜日 「爪の健康」
について、10分あまりお話しました。
内容についてはまた後日アップします。
2024年9月5日木曜日の中国新聞くらし欄(19面)に院長の取材記事が掲載されました。
厳しい暑さ、目立つ肌トラブル スキンケアはこすらず「置く」
というタイトルで、院長がいつも指導させて頂いている、「こすらないスキンケア」について紙面の半分以上を使って掲載してくださっています。